Unity ARFoundation で実機ビルドすることなく動作を確認する方法

こんにちは。

AR FoundationはUnityが開発するアプリケーション開発パッケージで、簡単にARの基本的な機能(平面検知、人体検知、アンカー等々)を実装でき、iOSとAndroidのAR部分を(基本的には)共通のコードで動かすことができるとても便利なパッケージです。

ARというのは基本的に現実世界に仮想世界を組み込んだものになりますので、AR開発において、実機でカメラからの入力処理をテストするということが必ず必要になってきます。

一般的なAR Foundation開発 → 実機ビルドの手順は(iOSデバイスでの実機確認の場合)

  1. Unity 上でAR機能の開発
  2. Unity でビルド形式を選択して.xcodeproj をビルド
  3. 出力された .xcodeproj をXcodeで開いて実機にビルド
  4. 動作確認

という流れになります。

プロジェクトの大きさ・複雑さ、使っているコンピュータの性能にもよりますが、僕のmacbook proの場合だとUnityの書き出しに1分程度、Xcodeでのビルドに3分ほどかかります。

たった少しの変更でも実機でしっかりと動作を確認するには毎回この時間がかかるのはかなりストレスですし、集中力の欠如にもつながります。

この時間や手間を解決する一つとしてリモートテストがあります。これは実機カメラに入力される情報をWiFiを通してUnityにリアルタイムで送り、UnityでARの処理を行って動作確認をするというものです。

これを使用すればUnity上で playをクリックするだけでビルドなしでARの動作確認をすることができます。

今のところ動作確認ができた2つの例を紹介します。

Unity Remote 5 (公式)

こちらはUnity technologiesが公式でリリースしているアプリです。

iOS アプリ

Android アプリ

アプリをダウンロードして、開いた後、Player settingでwifiの使用を許可してUnity上の「Play」をクリックすると、デスクトップ上のUnityとアプリが同期して、実機テスト(もどき)をすることができます。

WiFiのスピードによっては動作がもたつくことも多いですが、最低限の確認がビルドの手間なくできるので助かります。

AR Foundation remote Asset

Unity のVR/ARコミュニティではかなり有名(一度はチュートリアルでみたことがあるであろう)Dilmer Valecillos が出しているUnityのAR Foundation向けのアセットです。

彼の動画でも使い方を紹介しているので、こちらを参考にしてもらえれば詳しいことはわかると思います。

プロジェクトに組み込む形のアセットでお値段も80ドルくらいかかりますが、動作スピード、節約できた時間を考えると十分安いと言えるアセットです。

アップデートも頻繁にされており、最新のUnity バージョンに対応しています。

Unity 公式のアプリに比べると、AR Foundation向けに作られている分、かなり動作が軽いです。Unity AR Foundationを使って開発する人にぜひおすすめしたいアプリです。

やはり実機でのテストがARアプリは重要になってきますが、毎回のビルドが億劫でした。それをボタン一つで動作確認できるのは本当に助かっています。自作することもできると思いますが、とりあえず使えるものは使って本当に必要が出てきたら自作で良いかもしれませんね。

 

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