スイスって何語を話しているの?スイスドイツ語の話

こんにちは!

高校時代にスイスに留学していました。と日本で言うと6割くらいの人に聞かれるのが「スイスって何語?」です。おそらく疑問にそう思ってこのページにたどり着いた人が多いと思います。

スイスには4つ公用語があります。全ての人が4言語話せるというわけではなく、地域によって大まかに別れていています。(ちなみにぶつかっている地域は2言語が日常的に使われています)

その中でも最も話者が多いのがドイツ語です。しかし、スイスで話されているドイツ語は本当にドイツ語か!ってくらい異なるのが問題です。

なのでそんな「スイスドイツ語」が今回のテーマです。

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スイスってなに話してるの?

まずはじめにスイスは実際に何語話しているのってことから。

案外知らない人も多いんじゃないでしょうか?スイス語?そんなのあるっけ?みたいな反応の人も多いかと思います。
実はスイスには4つの公式言語があります。

それは、「ドイツ語」・「フランス語」・「イタリア語」・「ロマンシュ語」の4つです。日本人的な感覚からすると信じられないですが、スイスに売っている食料などの説明書きは基本的に3言語から4言語で書かれています。その中でも最も話者数が多いのが、ドイツ語です。

全ての人が4言語話せると言うわけでは決してなくて、地域で大まかに使われる言語が決まっていてその地域の言葉が母国語となります。しかし国のルールでドイツ語圏スイスにいる人はフランス語を、フランス語圏スイスにいる人はドイツ語を学校で勉強しています。

気になる人も多いと思う「ロマンシュ語」ですが、こちらはスイスオリジナルの言語です。現在はもうほとんど話者数がいませんが(日常生活では彼らはドイツ語かフランス語を話します。)スイスのアイデンティティとして国語に指定されている感じです。

加えて、基本的にギムナジウムレベルの学校を卒業している人は英語も話せる率が高いので基本的に3カ国語は最低話せます。

スイスのドイツ語は何がどうドイツ語と違うの?

さてさて、タイトルにもあるように本題に入ります。
最初に言っておくと「スイスのドイツ語は本当にドイツのドイツ語とはかけ離れています。」そう、同じドイツ語を名乗っても良いかと思えるレベルで、です。

それには理由があります。まず基本的に、ドイツ国内でもドイツ語にはたくさんの方言があります。北部の方が比較的、正式なドイツ語を話しており、南部のミュンヘンに近づくに当たって方言が強くなっていくイメージです。スイスはミュンヘンよりも更に南に位置していますので、その法則に従って正式なドイツ語からは離れていきます。

それに加えて、スイスはドイツと比べると、アルプスがたくさんあります。アルプスと言われる大規模なものでなくても、そこらへんに小さな山があり、谷の部分に人が密集しているという感じです。昔はその山を越えて隣町に行くというのもそこまで簡単ではなかったため、いわば町1つ1つが孤立している状態でした。それが原因で、たくさんの言葉や文法に変化が加えられたというわけです。

ある言語学者によると「スイスドイツ語とドイツ語の言語的な違い」は「ドイツ語とオランダ語のそれより大きい」という研究結果もあります。それくらい文法もかけ離れているのです。

実際はどんな感じなの?

私も1年間スイスに住んでいただけでした。なのでマスターしたとは口が裂けても言えませんが、特によく使われるものを紹介したいと思います。

例えば日本語で「日本に居たんだよ。」と言いたいとします。
ドイツ語では、Ich war in Japan. です。
それがスイスドイツ語では、Ich bi in Japan gsi.です。しかも書き方も様々で、最後の「gsi」を「gsii」とiを二つにする人も見たことあります。

他にも「これ見てよ!」は
ドイツ語だと Schau es an!
でもスイスドイツ語だと lüage es aa! みたいな感じです。

ドイツ語わかる人こそよくわからなくなってきますよね。文法が違うということの他にも、フランス語やイタリア語の言葉が使われることもあります。Danke(ありがとう)はあまり使わず、Merciを使うところとか!もうここは本当にドイツ語圏ですかーーーーって感じです。

スイスドイツ語を聞いてみたい!

こちらは最近ドイツ語学習でおすすめのEasy German のYouTubeチャンネルでみた動画をツイートしてみたところ、特にドイツ在住でドイツ語わかる人からの反響が多くありました。「全くわからなすぎて笑えてくる。。」って。

動画はスイスドイツ語・ドイツ語・英語の字幕付きで、スイスドイツ語はなんなのかというところからしっかりと解説されているので、詳しく知りたい方にはおすすめです。

チャンネル運営者はベルリン在住の夫婦なのですが、彼ら(ドイツ人)がスイスドイツ語聞いている時の反応を見ると、ドイツ人でも笑ってしまうほど変わっていることがわかります。

最後に

スイスドイツ語はスイス人にとってはかなり大事にされていて、ドイツ人とは違うんだ!というアイデンティティを表現する言語でもあります。学ぶのは本当に難しいですが、本当に面白い言語です。

流れるような感じが普通のドイツ語より好きだったりします。こちらの指差し英会話では、スイスドイツ語も載っているので、ぜひスイスに旅行の際は使って見てください!

本当に、スイス人に喜ばれますよ!

2 COMMENTS

ジェシカ

初めまして。スイスドイツ語話せませんが、こちらに載っているスイスドイツ語を発音すると凄くスイスっぽい(笑)
オランダ語が少々できますが、スイスドイツ語より遥かにドイツ語に近いし、わかりやすいです。
単語(それでもなんとなく想像できる範囲)や発音はかなり違いますが、文法はスイスドイツ語より近いので。
昔のひとは、山降りて街で用事済ませる時どうしていたのでしょう?
若いスイス人同士は英語でコミュニケーションしてますし、標準ドイツ語で教育受けてますが、
田舎のお年寄りは標準ドイツ語が出来ない人もいるようで。

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1color

コメントありがとうございます。
スイスドイツ語の問題は、正確に定まったルールがないということです。一方言で、スイス国内の都市や街によっても発音やスペルが全然変わってくるので、体系的に勉強できないってのが一番の問題です。笑
山降りてっていう範囲だったらお互いのスイスドイツ語方言を話していてもお互い理解できたんじゃないかなあと思います。今でもチューリッヒの人はバリバリのベルン訛りは理解できないとかありますが、結構距離があるので、山降りて用事をする分には自分の方言でできたんだと思います。

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